塩を何に使うんだよ!?

母とのくらし

早朝、ジムに出掛けようとしたとき、母に「出掛けてくるね」と声を掛けた。

すると母が、

「塩ないの?探したけど見つからないんだよ」

と言う。

塩分制限してる人が何言ってんだ……と思った。

聞けば、喉が痛いらしい。

「喉が痛いときは、いつも塩水でうがいしてたんだよ」

出掛ける直前に言われても……。

とりあえず、そのままジムへ向かった。

その後、看護師をしている妹にもLINEで相談。

のどスプレーを教えてもらった。

私もAIに塩水うがいについて聞いてみると、飲み込まなければ薄い食塩水でうがいする方法もあるようだったので、ひとまず朝食前にぬるま湯に塩を溶かして、うがいをしてもらうことにした。

熱を測ると36.1℃。

食欲もある。

でも今日は外出はやめておこう。

喉が痛いなら、冷たくてつるんとしたものがいいかなと思い、ジムは早々に切り上げてコーヒーゼリーを買いに行くことにした。

コンビニは高いので、早朝から開いているドラッグストアへ。

雨が降っていたので車で出掛けた。

少し離れたところにある店へ向かいながら、

「ガソリン代を考えたら、すぐそこのコンビニでもよかったかも」

なんて思ったりする。

せっかく来たので、コーヒーゼリーはいつもより大きくて、美味しそうなものを選んだ。

昼の買い物では、妹に教えてもらったのどスプレーを探す。

ドラッグストアの棚の前で、成分をひとつひとつ確認。

さらにAIにも聞きながら、これなら大丈夫そうだと思うものを選んだ。

これで塩水うがいはしなくて済む。

……と思ったのだけど、ここからがまた一苦労。

母は、のどを見せてくれない。

私なら普通にできることなのに、母は口を開けても舌が邪魔をする。

「こうだよ、こう!」

と私が実際にやって見せても、舌を出したり、左右に動かしたり。

全然のどが見えない。

「わからない!どうしたらいいんだよ!」

私だって分からない。

一瞬だけ見えるのどを狙ってスプレーするけど、ちゃんとかかったのかどうかもよく分からない。

イライラしながらやっているのに、母のあまりの変顔に、思わず笑ってしまった。

こういうことも、できなくなるんだなあ。

そんなことを思いながら、午後の食事のことを考える。

ドラッグストアで、味付きとろろ芋の3パック入りを買った。

そういえば母は以前、山かけご飯が好きで、食卓によく登場していた。

ただ、私はあれがどうも塩辛くて、食べられないことが多かった。

マグロの刺身を入れるのだけど、

「ご飯、何杯食べるんだよ!」

と言いたくなるくらい、私には塩辛く感じた。

今回は表示を確認。

母の食事として許容できる範囲だと確認した。

お昼は山かけうどんにして、夜はマグロの刺身を入れて出した。

芋類はカリウムが多いので、母の腎臓が悪くなってからは、なるべく出さないようにしていた。

だから、とろろを食べるのはかなり久しぶりだったと思う。

「おいしい」

何度も言っている。

私は味付けしていないんだけどな。

それでも、喜んで食べてくれたのでよかった。

腎臓のことを考えると、何でも好きなだけ食べてもらうわけにはいかない。

久しぶりに食べたとろろで、腎臓に負担がかかっていないといいけれど。

食べられるもの、食べていい量を考えながらの毎日。

昔は当たり前にできていたことが、ひとつずつ難しくなっていく。

のどを見せてもらうだけでも一苦労。

それでも、変な顔をしている母を見て笑ってしまった。

大変だけど、こういう時間も母との毎日なんだなと思う。

🐼 丸のひとこと:塩水うがいに、久しぶりのとろろに、変な顔。大変だけど、思わず笑えた時間があったなら今日はいい日。

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