朝、ジムから帰る途中、ふと空を見上げた。
「今日はいい空だな。」

家の近くまで戻ってきても、もう一度見上げてみる。青空が広がっていて、今日も暑くなりそうだけど、気持ちのいい朝だった。
家に着くといつものルーティン。
庭木に水をあげて、自分の朝食をさっと済ませる。昨日からは新しく、母と一緒にラジオ体操を始めた。そのあと母の朝食を用意する。
ここまでは本当に穏やかな朝だった。
母の薬は私が管理している。
食後に飲む薬の中には、水に溶いてから服用しなければならないものがある。もう何か月も続けているので、さすがに覚えているだろうと思っていた。
ところが目を離したほんの一瞬で、粉のまま飲んでいた。溶く為の水が減っていない事が気になり聞いたところ「いいかと思った」の一言。食器を下げた時にスプーンも下げた事に気が付かなかった。混ぜる道具がなくてそのまま飲んだ様だ。1メートルもない所に私が居るのに、何も言わずに何も考えずに。
「毎回、適量の水に溶いてから飲んでね!」
そう何度も何度も言ってきたのに…。
その瞬間、心の糸が切れた。
毎日、食事の栄養を計算して、野菜は茹でこぼしてカリウムを減らし、運動できるように準備して、薬も管理している。
こんなに気を配っているのに、私はずっと付きっきりで見ていなければいけないの?
先回りして、先回りして、母が間違えないように神経を張り詰め続けないといけないの?
急に、自分がやっていることが全部むなしく思えてしまった。
感情を抑えられず、思わずゴミ箱を蹴った。
…でも勢い余って転んだのは私。
母は洗面所にいたので、その様子は見ていなかった。
ちゃんとやらなきゃと思う自分と、もううんざりだと思う自分。
その二人が頭の中でぶつかり合っている。
心も体も疲れてしまった。
自分でもわかっている。
「ここまで怒ることじゃない。」
過剰に反応しているんだろうな、と。
でも、その時はどうしても止められなかった。
今日は公園でお弁当を食べようと思って準備をしている最中だったから、なおさら気持ちが切り替えられなかった。
なんとか自分を落ち着かせて公園へ向かったけれど、まだ全然消化できていない。

空は晴れているのに私の気持ちはどんよりしている。口を開けば文句しか出てこない。文句言いたくないから口を開きたくない。
母が何か言ってもそっけなく答えるだけ。
公園を歩いていても話しかける気になれず、今日はお弁当を食べたら寄り道もせず、そのまま帰ることにした。お弁当を食べながら、AIに今朝の事を言ってみた。母に怪我をさせてないかって、そんな事するわけない!
朝は晴れやかに見えた空も今はそんな感じがしない。

夕食までは少し距離を置きたい。
抑えられない自分がしんどい。
🐼 丸のひとこと ── 怒ってしまうのは、それだけ本気で向き合ってきた証。今日は無理に消化しなくて大丈夫。


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