今日は前から行こうと決めていた古代蓮の里へ。
事前に調べると、蓮の花は時間が経つと閉じてしまうらしい。せっかくなら一番きれいな姿を見たいと思い、いつもより少し早めに朝食を済ませて出発した。
車に乗り込むと、すでに外気温は30℃超え。朝から容赦ない暑さだった。
現地に着くと思ったよりも車がたくさん。人気スポットとは聞いていたけれど、想像以上の人出に驚いた。
駐車場から少し歩いただけで蓮の花が目に入る。古代蓮の里は、私が思っていた3倍は広かった。一輪一輪がとても大きく、凛とした美しさがある。強い陽射しの中でも上品に咲く姿は見応え十分だった。
ただ、園内はたくさんの人で賑わっていて、蓮の間を通る細い遊歩道を母がカートを押して進むのは少し気が引けた。無理はせず、蓮の鑑賞はほどほどにして、展望タワーへ向かうことにした。
古代蓮の里といえば田んぼアートが有名。名前は知っていたけれど、実際に見るのは初めてだった。
タワーへ入る前には、ホースにつながれた蓮の葉が展示されていて、葉のまわりからシャワーのように水が流れ出ている。そんな仕組みがあるとは知らず、思わず足を止めて見入ってしまった。

エレベーターに乗るときは、母のカートを畳んでできるだけ小さくして乗り込む。こういうひと手間も、以前にはなかった介護ならではの場面だと感じる。
展望台から眺めた田んぼアートは圧巻だった。今年のデザインは私にはあまり馴染みのないキャラクターだったけれど、色の違う稲だけでここまで描き上げる技術には感心するばかり。きっと準備も管理も大変なんだろうなと思った。
一方の母は、田んぼアートよりも遠くに広がる町並みの景色を眺める方が楽しそうだった。
タワーを降りると1階には展示スペースがあり、照明が落とされた落ち着いた空間で、古代蓮の里の四季を紹介する映像が流れていた。
途中から入ったので最初は端の方で見ていたけれど、「最初から見よう」と母と一緒に正面の席へ移動。蓮について少し勉強できて得した気分になったし、何より涼しい場所でゆっくり過ごせたのがありがたかった。
その後はスーパーで昼食と夕食の買い物を済ませ、それぞれ好きなものを選んで近くの道の駅へ。車を停めて、のんびりお昼ご飯を食べた。
帰り道には鬼平江戸処にも立ち寄る。
その頃には車の温度計は37℃。ジリジリと照りつける陽射しに、外へ出るだけで体力を奪われる暑さだった。
船橋屋のくず餅が食べたくて、お店の前を通るたびに横目で眺めていたけれど、今日はぐっと我慢。また次のお楽しみに取っておこうと思う。
そういえば昨日、ケアマネジャーさんが母に「今の季節は何ですか?」と尋ねた。
母は迷わず「春です」と答えた。
今日、この真夏の陽射しの中を歩きながら、もう一度同じ質問をしてみた。
「今の季節は?」
返ってきた答えは、やっぱり「春」。
気温は37℃。
照りつける太陽は真夏そのもの。
それでも母の中では、季節はまだ春のままらしい。
こんなふうに季節の感覚も少しずつ変わっていくのかもしれない。
今日見た美しい蓮の花と一緒に、その何気ない母のひと言も、心に残る一日になった。





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